私の3Kg用直火式焙煎機のダンパーを見てみると左が(開)・右が(閉)でその間に13個のスリットがある。両端は使えないので11個である。30Kg用焙煎機では18個のスリットがある。ここでは皆さんの参考になる3Kg用でお話しします。私の場合スリットの左から1番・2番・3番と番号を付けている。通常の使用範囲は0.5・1・1.5・2・2.5・3であるがほとんどがこの範囲で済んでしまう。私の設定は0.5が全開、2.5がニュートラルである。私の3Kgマシンは1週間以上チャフ(コーヒーのカス)をとらないで済むよう手製のサイクロンを取り付けたりいろいろ改造しているので参考にはならないと思うが、まず自分のマシンのニュートラルを知ることが肝心となります。まず根本的に違うのがモーターの周波数による排気能力の違いです。関東は50Hz、関西や軽井沢は60Hzで、60Hzの方が2割ほど強いということです。これがどの程度ダンパーと関係があるかは、メーカーに聞くしかないでしょう。もしこれがそのまま影響しているとすると関西と関東でコーヒーの味の違いの決定的な要因となっているかもしれません。それでは本題のダンパーのニュートラルに付いての説明をします。まず焙煎機を充分に暖めます。その時急激に暖めると、気温の低いときなどは内部で水分が発生し、気付かないでそのまま焙煎するとその汚れた水分が豆に付着してしまいます。私の場合は焙煎の時より火加減を弱くする、ダンパーを開き気味にする、豆の出口を5分程開けたままにする用にしています。通常の焙煎の火加減で大体180度あたりでポッパー(生豆の投入口)を開けてみてください。その時ダンパーが閉め気味だとホッパーから熱が上がってきます。少しずつダンパーを開けていきホッパーから熱が上がらなくなった所がニュートラルになります。火加減の違いで少しニュートラルの位置は変わってきます。ニュートラルが確定したなら今度は、ダンパーをニュートラルのままにして、火加減を一定のまま焙煎する実験に付いて次回にお話しします。