湿度が焙煎に及ぼす影響 |
軽井沢での湿度は連日95%前後です。
皆さんは、湿気がどのように焙煎に影響するかご存じでしょうか?
実はすごく影響します。
ここからは熱力学という難しい分野なので、女性でも解るように
簡単に説明します。
空気1立方メートルに含まれる水分
10度 100% 9.389g
20度 100% 17.284g
30度 100% 30.336g
*軽井沢は空気が10%薄いので水分も10%程少なくなります。
おおよそ20度と30度の水分量の差は湿度100%で13g、70%で9gとなります。
ちなみにプロパンガスが1Kg燃焼すると72g、都市ガスで92gの水蒸気が発生します。
この水分を蒸発させるのに余分な燃焼エネルギーを必用として、時として
同じガス圧で焙煎したら春や秋より焙煎時間が掛かってしまうのです。
私の焙煎でも何時も通りだと予備焙煎で1分以上の時間が余分に掛かってしまいます。
この前、お弟子さんから最近渋みが出ると相談があり、色々調べたところデータ通りの
焙煎をしていたためその部分の補正が出来ていなかったのが解りました。
ガス圧の修正とダンパーのタイミングの修正で無事解決しました。
また、この水分は空気を重くするために排気の負荷となり排気能力を減少させて
しまいます。
皆さんは、今はここまで考える必用はありませんが、いつかそのうちこの理論が
役に立つときが来ると思いますので脳裏の片隅でもおいといてください。