昨日美味しく焙煎出来たのに今日は上手く行かない? |
このように何年、何十年やっても日によって焙煎が上手く行ったり行かなかったりするのはなぜでしょう。
これには一つでなく多くの原因が複雑に作用しているからなのです。
一つは排気が安定していないことです。一般の焙煎機は相対的に強い目の排気能力になっています。その場合はダンパーによる細かな排気の調整が不可能で有ると共に外気温や湿度などの負荷の変化によって不安定に変動します。またダンパー周辺に乱流が発生する為に不安定となります。
一般の焙煎機の場合、えんとつがの径が大きすぎることも原因となります。
煙突の直径が倍になれば自然に引きすぎる現象も発生します。また流速はダクトの直径が2倍になると4分の1となり温度も下がり、それにより結露の発生やクリンカーや煤がダクト内に付着する原因にもなります。
以上のようにダンパー位置が同じでも排気が変動する為に熱の逃げが変動し、同一のガス圧ではカロリーがオーバーしたりアンダーになったりしてしまう訳です。
ガス圧・ダンパー・温度・時間と言うパラメーターに縛られる焙煎ではなくよく観察しながら五感を使うことが大切なのです。
昨日と同じ様に焙煎するには昨日と違うパラメーターで焙煎するのです。